ディップ液で作品を作る時に必要なのがストレンスナ―。
仕上げのコーティングに使います。
スプレータイプ、水性タイプ、油性タイプのどれを選べばいいのか迷いますよね。
そこで今回は3種類のストレンスナ―の使い方や仕上がりなどをレビューしてみました!
ストレンスナ―とは?ディップ液とセットで使う強化液
ストレンスナーの値段の比較
ストレンスナ―、結構高いんですよね…
それぞれこんな感じです。
下記は販売元の亀島商店さんの価格です。
ストレンスナーのタイプ | 価格 | 容量 | 100ml当たりの価格 |
---|---|---|---|
スプレータイプ | ¥1,850 | 300ml | 約617円 |
水性タイプ | ¥4,100 | 700ml | 約586円 |
油性タイプ | ¥4,300 | 700ml | 約614円 |
スプレータイプだけ安いですが、容量当たりで比較するとそれほど差はありません。
スプレータイプの特徴と使い方
それではそれぞれの特徴と使い方を説明していきます。
まずはスプレータイプ。
アメリカンフラワー・ディップアート作品にさっと一吹きして使用します。
大きな作品に向いています。
リボンフラワー、アートフラワー、ペーパーフラワーなどの型くずれ防止にも効果があるようです。
スプレータイプのストレンスナーの使い方
* 使用方法 *容器を十分に振りよく混ぜたうえで、膜を張らせたアメリカンフラワー作品などに10~20cmの間隔をとって数秒噴霧します。
一度に厚塗りせず、塗る面と平行に移動しながら、やや薄めにまんべんなく2~3回くらい塗り重ねてください。
乾燥時間:30分~1時間
引用:亀島商店
※後で比較しやすいように、ディップ液で作った膜を半分だけ黄色に塗った物を使用しています。
スポンジに挿したり洗濯ばさみに挟んで乾かします。
【使用の際の注意点】
●引火性液体のため火気厳禁です。
●作業中は換気をする必要があります。
●下に何か敷いてからスプレーしてください。
水性タイプの特徴と使い方
次は水性ストレンスナー。
最初は乳白色の液体ですが、完全に乾燥すると透明な仕上がりになります。
よく嗅ぐとのりのような匂いがしますが、臭いが少なく使いやすいです。
ビーズ散布の固着用としても使用できます。
水性ストレンスナーの使い方
* 使用方法 *
ワイヤーに膜を張らせたディップ液が乾燥した後に、全体を水性ストレンスナーにつけて自然乾燥させます。
乾いてから二度三度とつけると強さが増します。
乾燥時間:20℃で約30分
塗り重ね間隔:1~2時間
引用:亀島商店
ディップ液と同じようにディップします。
※後で比較しやすいように、ディップ液で作った膜を半分だけ青く塗った物を使用しています。
スポンジなどに挿して乾かします。
亀島商店さんのホームページには「塗り重ね時間1~2時間」と書かれていましたが、丸一日くらい置くと安心です。
【使用の際の注意点】
●ディップ液作成の後、3日以内に使用する必要があります。長時間経過後の硬くなった塗膜に使用すると、しわが生じる場合があるようです。
油性タイプの特徴と使い方
最後は油性。
透明な液体で乾くとツヤが出ます。
油性ストレンスナーを使えば、作品が汚れたとき水洗いすることができます。
但しにおいが強いです。石油のようなにおいがします。
油性ストレンスナーの使い方
* 使用方法 *
ワイヤーに膜を張らせたディップ液が乾燥した後に、刷毛で塗布するか全体をストレンスナーにつけて自然乾燥させます。
乾いてから二度三度とつけると強さが増します。乾燥時間:1~2時間
引用:亀島商店
ディップ液と同じようにディップします。
※後で比較しやすいように、ディップ液で作った膜を半分だけ赤く塗った物を使用しています。
メラミンスポンジに垂れると溶けてしまうので、洗濯ばさみで挟んで乾かしました。
※どうも本来はバケツのようなものを使ってつるして乾かすという話を聞いたのですが、よくわからないのでそのまま洗濯ばさみにはさんで乾かしました。
亀島商店さんのホームページには「乾燥時間1~2時間」と書かれていましたが、油性も水性と同様、丸一日くらい置くと安心です。
【使用の際の注意点】
●引火性液体につき火気厳禁です。
●石油の匂いがキツイので作業中は換気をよくしてください。
注意!水性ストレンスナーには材料との相性あり
気を付けなければいけないのは、水性ストレンスナ―には使えない材料があるということです。
注意してください。
ストレンスナーのタイプ | 使えない材料 |
---|---|
スプレータイプ | なし |
水性タイプ | 真鍮、鋼、銅 |
油性タイプ | なし |
※製品に書かれている取り扱い上の注意には「真鍮、鋼」、ホームページには「真鍮、銅」が使用不可と記載されています。
使えない材料に水性ストレンスナ―を使うとどうなるのか
真鍮製のワイヤーに水性のストレンスナーを使ってみました。
水性の物は少し黒ずんでしまいました。
※違いをはっきりさせるためにディップ液を使わず、マニキュアだけで膜を作ったものを使用しています。
スプレー・水性・油性ストレンスナーの比較
仕上がりのキレイさの比較
一番気になるのは仕上がりですよね。
それぞれ見ていきます。
スプレータイプのストレンスナ―
透明できれいな仕上がりですが、ちょっとだけ泡が残ってしまいました…
私のつけ方が悪かったのかもしれないですが、泡を残さないようにするのが大変かも。
油性ストレンスナ―
油性ストレンスナ―もきれいに仕上がりました。
水性よりもちょっとツヤがあるような気がします。
よって私の印象では、仕上がりのキレイさはこの順番です。
油性≧水性>スプレー
耐水性の比較
スプレータイプ
水性ストレンスナー
油性ストレンスナー
油性>スプレー>水性
強度の比較
続いて強度です。
今回はストレンスナ―を3回つけました。
それぞれ指で曲がるくらいの強度です。
実際に曲げてみたところ、ほとんど強度に変わりはないです。
しいて言えば、強い順に下記の順番かなぁと思いました。
水性≧油性>スプレー
スプレーは他の2つに比べてちょっと膜が薄いからかも。
それぞれこんな人におすすめ:個人的なまとめ
ここまでを踏まえて個人的な意見をまとめておきます。
正解というわけではないので参考まで。
たまにだけ作る方はスプレータイプのストレンスナ―
たまにだけ作品を作りたい!という方はスプレータイプがいいと思います。
大容量の水性や油性は使い切れない可能性がある上に、ちょっと値段が高いので…
大きな作品を作る場合はスプレーだと塗りやすいという利点もあります。
使い勝手と仕上がりを重視する方には水性ストレンスナ―
3つの中で一番においが少なくて使いやすいのが水性タイプ。
煩わしい手間をかけずに使いたい方は水性タイプがおすすめです。
水に濡れる心配がない飾り物を作る場合は水性が便利です。
アクセサリー類には油性ストレンスナー
アクセサリーや身に着けるものを作るなら、材料を選ばない&水に強い油性タイプがおすすめ。
私は商品にするものは油性を使っています。